梅雨の晴れ間を利用して
滋賀県の湖東三山(百済寺・金剛輪寺・西明寺)に行ってきました
2022.6.17.
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釈迦山 百済寺(ひゃくさいじ)
滋賀県東近江市

百済寺は、湖東三山の一つで、重厚な石垣に覆われ、最後の山城とも呼ばれる趣を今に残す寺です
日本の紅葉百選・近畿五大紅葉にも選ばれ、秋になると多くの観光客でにぎわう紅葉の名所でもあります



紅葉の季節はこの場所に人だかりができるのですが
今日はだれもいません
静まり返っていた表参道と表門です












一番乗りで入山受付へ…














湖東三山どのお寺も日本庭園からの拝観となります



喜見院の庭園
通称:『天下遠望の名園』
百済寺山門(赤門)から石垣参道に沿って400mほど登ったところに本坊喜見院(きけんいん)があり、

その表門内側の書院に面して壮大な池泉回遊・鑑賞式庭園があります。
庭園頂部の遠望台前面には、比叡山や湖西の山々が、背面には鈴鹿山脈を借景に取り込み

旧庭園の石と山内の谷川から運んだ巨石を組み合わせて築庭されています。
池畔の平らな石を「拝み石」、渓流の源に配された石を「不動石」と呼び、自然の谷川の水が石の間を渓流となって流れ、

池に落ちるように造られ、多くのコイが泳いでいます。
(滋賀・びわ湖観光情報より)



モミジの新緑に包まれた池泉回遊式庭園
池の周りを一周して…













日本庭園の先にある極楽浄土の世界に行ってきました









池には元気の良い鯉がたくさんいて水鏡にはなりません
おなかをすかしているようなので餌やり体験



すると…








池から飛び出してきそうなくらい
凄まじい餌の争奪戦がありました気づき













日本庭園はモミジとたくさんのツツジが植栽されています
もう少し前に訪れていたら
庭全体に咲くツツジを見ることができたかもしれませんね~




















なごりツツジ…でした


喜見院の庭園で極楽浄土を満喫したのち
高台にある「遠望台」から「本堂」に向かいます



釈迦山 百済寺
滋賀県東近江市
寺伝によれば、推古天皇十四年(606年)に聖徳太子が建立したといわれています。
かつて聖徳太子が瓦屋禅寺(建部瓦屋寺町)から東の山中に光を放つ霊木の杉を見出し
立ち木のまま刻んだ十一面観音(国指定重要文化財 別称:植木観音)を囲むようにお堂を建てたのが始まりといい
朝鮮半島の百済の龍雲寺にならって寺を建てたため百済寺といいます。
 織田信長の焼き討ちにより寺は焼失しましたが、この十一面観音は持ち出され

今も内部の厨子に秘仏として安置されています。
(東近江市HPより)



高台に「遠望台」があります
ここからの眺めは湖東の平野、琵琶湖、その先にそびえる比叡山
そして880km先にある渡来人の母国「百済国」を偲ぶ場所なのだそうです
今日は薄曇りの天気で琵琶湖が見えませんが展望の良い場所です目











石段は表門の手前にある赤門から600m続き
湖東三山の中で一番長い参道です
正面に見えてきた仁王門には大きなわらじが掛かっていて
この大わらじに触れると、身体健康・無病長寿のご利益があるそうです







途中には…

 

弥勒半跏石像弁財天














最後の鍵の手を周ると本堂です














モミジの巨木に包まれた本堂














本堂は、入母屋造、檜皮(ひわだ)葺き。
明応七年(1498年)に火災、文亀三年(1503年)に兵火をうけ、
元亀四年(1573年)には信長の焼き討ちによって全山焼失しました。
その後、江戸時代初期の慶安三年(1650年)に再興されました。
中世以来の密教仏堂の形式を残しつつ細部には近世的特質のあらわれた建築で、
平成十六年(2004年)に重要文化財に指定されています。
(東近江市HPより)








本堂の脇には鐘楼














千年菩提樹
信長の焼き討ちに会い、幹まで焼失しましたが
熱が根にまで及ばなかったため
幹の周囲から再び蘇った菩提樹です
お釈迦様の「永久不滅の教え」「命の偉大さ」をこの樹が身をもって
「生きとし生けるものに幸あれ」と私達に教えてくれているようです
(住職様より)






 

参道に咲いていたのはどくだみの花そしてモリアオガエルの卵を沼の畔で見つけました














境内で出会ったのはネコちゃん
人慣れしていてなぜなぜOK
しばらくこの子と遊んでいました猫


次は金剛輪寺に向かいます🚘



金剛輪寺
滋賀県愛荘町

湖東三山の一つで、奈良時代に聖武(しょうむ)天皇の勅願により行基が開山した天台宗の寺院
本尊は行基の作と伝えられます。
また、源義経(みなもとのよしつね)が義仲追討の武運必勝を願い太刀を寄進したり、
北条時宗が佐々木頼綱に命じて元軍降伏の祈願をしたといわれます。 
山門から本堂までサツキに囲まれた石段が続き、山岳城郭であったころの趣を今なお残しています。
(滋賀・びわ湖観光情報より)



湖東三山の真ん中にある寺院です














本堂に向かう途中に明寿院(本坊)があります














この本坊の南・東・北の三方を囲むように庭園があり、心の字池が3庭を結んでいます。
3つの庭は、作庭された年代がそれぞれ異なる池泉回遊(ちせんかいゆう)・鑑賞式(かんしょうしき)の庭園で、
それぞれが名勝に指定されています。








「石楠花の庭」







桃山時代に造られた庭は、「石楠花(しゃくなげ)の庭」と呼ばれ、
庭の中央に架けられた優雅な石橋のそばに、鎌倉時代に作られた苔むした多くの石が配され、品格のある雰囲気です。
春になると、庭のそばにある護摩堂のカキツバタやシャクナゲが鮮やかに咲き、華やかになります。
シャクナゲは終わっていました泣







「江戸初期の庭」







江戸初期の庭は金剛輪寺の主庭で、他の庭と趣が異なり、どっしりと落ち着いた雰囲気です。
枯れ滝が配され、夏には池一面に睡蓮(すいれん)が清楚な花を咲かせます。
スイレンが咲き始めていますね~








「江戸中期の庭」



江戸中期の庭は、滝から池に水が流れ、池の中に七福神の宝船を表わす岩でできた舟が配されています。
どれが岩の舟かな?








明寿院庭園は紫陽花の名所でもあり
庭園のあちこちにひっそりと咲く紫陽花の花が綺麗でしたあじさい











石楠花から春が始まり、サツキ、紫陽花、睡蓮と移り変わり
この時期はとても静かで厳かな寺院ですが
紅葉の季節になるとたくさんの観光客で賑わう金剛輪寺ですもみじ
(一部滋賀・びわ湖観光情報より引用させていただきました)


次は長い石段を登って本堂へ向かいます




金剛輪寺
滋賀県愛荘町
本堂は鎌倉時代の代表的な和様建造物として国宝に指定され、堂内には平安時代の十一面観音像をはじめ、
重要文化財の仏像が数多く安置されています。
また、三重塔(鎌倉時代)や二天門(室町時代)も国の重要文化財に指定されています。



庭園のさんぽのあとは本堂へお参りです。
長い参道の両脇には、
訪れた人々を山上の本堂まで導くかのように千躰地蔵尊が鎮座しています。












千躰地蔵尊は1000体のお地蔵様のことですが
実際には2000体を超えているそうです。














それぞれのお地蔵様には、家の名前が書かれていて
よだれかけやかざぐるまは毎年新調されているそうです。













地域の人によって大切に守られていることが嬉しいですね。














時折かざぐるまが一本だけカタカタ鳴り出すと
お地蔵様に語り掛けられてるような気分
だんだん傾斜がきつくなる参道で
もう少し!がんばれ!とでも言われてるような…











千躰地蔵尊とお別れして
紫陽花の咲く階段を上りきると…













二天門(重要文化財)














その先に本堂(国宝)があります
この辺りのモミジは紅葉すると「血染めの紅葉」と呼ばれています
確かにここの紅葉はとても鮮やかな紅葉ですが…
奈良時代、僧・行基が本尊の観世菩薩を一刀三礼拝みながら掘り進めていたところ
木肌から一筋の血が流れ落ち、その時点で菩薩様に魂が宿ったとして
荒堀りのまま安置されたという伝えにちなんでつけられたようです









三重塔(重要文化財)














幾重にも折り重なるように境内を包み込むモミジ
紅葉の名所は青モミジの名所でもありました



次は西明寺に向かいます🚘



西明寺
滋賀県甲良町
湖東三山の一つに数えられる天台宗の寺。
平安時代、仁明(にんみょう)天皇の勅願により三修上人が開山したと伝えられます。
戦国時代には兵火のため荒れ果てていましたが、
江戸時代中期に望月友閑(もちづきゆうかん)によって再興されました。



湖東三山一番北にある寺院です
中門から庭園に入ります













入ってすぐの正面にはサツキの植え込みの中に「不断桜」
紅葉の季節に開花して春まで咲き続けるそうです













庭園の入口で待っててくれたのは黒猫ちゃん








「ようこそ」と招かれているようでした















蓬莱庭
江戸時代中期に、望月友閑(もちづきゆうかん)が小堀遠州の庭を手本にして作庭したといわれる池泉回遊式蓬莱庭園です。
山の斜面を上手に利用し、枯滝を中心に刈り込みや心字池を配し、池の中には折り鶴の鶴島や亀島がみごとな調和を見せています。
また、斜面に配された石組みは、薬師如来をあらわす立石、日光・月光の三尊仏、十二神将など仏を表現しています。
また、園内には石屋弥陀六の作と伝えられる燈篭などがあり、国指定の名勝庭園となっています。
(滋賀・びわ湖観光情報より)



サツキと石組みで調和のとれた蓬莱庭














蓬莱庭の園路を進んだ庭園上段には苔の世界が広がります














お天気は曇り時々晴れ
気まぐれな日差しで急に明るくなったり…













暗くなったり…
オートで撮ればよかったな~
とあとで気が付きました












庭園入口で出会った黒猫ちゃん
実は2匹の兄弟でした
庭園の先で待ってたのは私ではなく綺麗なお姉さん(お庫裡さん?)
2匹を散歩させている途中でした
保護ネコで警戒心が強いのだそうです
そしてもう一匹長老の猫がいて
この子たちをいじめるらしいです
先住の猫は新入りの猫を
なかなか受け入れられないのかもしれませんね…
我が家の黒猫ジジも黒猫
新入りがきたら意地悪になるのかな??
次は本堂にお参りです


西明寺
本 堂
本堂は、鎌倉時代初期に建立された建造物で、釘を一本も使わない純和風建築です。
鎌倉の様式がよく保存され、国宝第一号に指定されています。



本堂内には秘仏本尊薬師如来(重文)、釈迦如来(重文)、不動明王(重文)などが安置され、
なかでも頭に十二支の動物の頭を乗せた十二神将はユーモラスな親しみやすきが特徴で、
自分の生まれ年の干支(えと)の十二神将に願いを託す参拝者も多く、「えと寺」として有名です。
本堂の中に案内されて
ガイドさんに色々説明していただきました
今年は五黄の寅年 金運アップの御利益があるそうです¥気づき





三重塔



本堂の右方に立つ三重塔は、総檜(そうひのき)の優美な姿の塔といわれ、
初層内部に極彩色で金剛界の三十二菩薩など鎌倉時代の極楽浄土が描かれています。
本堂と同じく釘を一本も使わない純和風建築で、国宝に指定されています。








二天門



正面両脇に増長天(ぞうちょうてん)、持国天(じこくてん)を祀る二天門は、
室町時代に建立され、重要文化財に指定されています。












湖東三山は鈴鹿山脈の山懐に立つ古刹
どの寺院も長い石段を登ってその先に本堂があります
荘厳な建築物に歴史を感じたり…
その先に琵琶湖が見えたり…
ネコちゃんに出会ったり…
青モミジの季節は静かで心癒される旅でした





次はローザンベリー多和田でランチですナイフとフォーク