雛人形可睡斎ひなまつり雛人形 2022.1.30.
静岡県袋井市

可睡斎では、供養を終えた雛人形たちに新たな命を吹き込み、平成27年(2015年)から「可睡斎ひなまつり」を開催しています。
瑞龍閣の大広間に飾られた、天井まで届きそうな日本最大級の32段1,200体のお雛様は壮観です。
期間中は、日本の伝統芸能である尺八、箏、三味線、日舞、落語が楽しめます。
さるぼぼ、押し花、折り紙の展示、ひなまつりスイーツ、着物を着ての写真撮影、お守りづくり、香袋づくり体験など、
ひなまつりに関連したイベントが開催され、家族連れで賑わいます。
(可睡斎HPより)



2022.1.30.

こんなご時世なので人出は少ないかと想定しながら
静岡県袋井市にある可睡斎にいってきました
案の定 可睡斎周辺は静まり返っていて
逆にちょっと寂しさを感じながら境内をあるきました









ひな祭りの始まりは諸説ありますが、平安時代に紙や草木などで人の形を作って
自分の身体を撫でて病気や災いをうつし、川に流す「流し雛」がありました。
このことから、雛人形は「災厄よけの守り雛」として祀られるようになったと言われています。
古来より、雛人形を親から子へ譲ったり姉妹で共有したりする事は、災いを引き継がせ、共有すると伝えられているため、
役目を終えた雛人形の多くは、寺院等で供養されます。
(可睡斎HPより)









会場は大書院会場と瑞龍閣2階1階のメイン会場があり
まずは長く続く韋駄天前廊下から大書院会場に向かいます













韋駄天前廊下にずらりと並んだひな人形
私が幼い頃に飾っていたひな人形も
もしかしてここで見守っていてくれるのではないかと
かすかな期待を抱きながら
大役を終えて穏やかな表情のおひなさまを覗き込んでいました目














こちらは絢爛豪華な御殿飾り














反対側の大庭園横廊下にもひな人形が飾ってありました
今年は新型コロナウイルス感染対策としてイベントを縮小されているそうですが
例年3000体以上のおひなさまが飾られています












大書院前の大庭園も
この時期だけはひな人形の借景となっていました













大書院には
人形師3代目好光作「等身大のひな人形」
藤枝市にある「岡部宿大旅籠柏屋」から借りられた
貴重な等身大のひな人形がありました

等身大の大きさに圧倒されて
思わずひいてしまうほど
リアルな存在感がありました


次は瑞龍閣メイン会場に向かいます雛人形


雛人形日本最大級のひな飾り雛人形

メイン会場の「瑞龍閣」は、4年半もの歳月をかけ、昭和12年に建立された迎賓施設。
日本画家・山口玲熙(れいき)画伯製作の四季折々の花などを題材にしたふすま絵や、美しい「折り上げ格天井」などが見事です。
“日本最大級のひな飾り”が飾られているのは、2階の「菊の間」です。

きれいに並べられた32段・約1,200体のおひな様は、今にも天井に届きそう!ひな壇は、幅9メートル・高さ3メートルにも及びます。
(トラベルJPより)



見たかったのは瑞龍閣2階にある日本最大級のひな飾り
3週間の入院からやっと戻ってきた広角レンズで
念願のおひなさまを撮ることができました












2階の「菊の間」と「牡丹の間」は各50畳もあり、木造建築物としては日本有数の規模
二間続きの菊の間に32段飾りが飾られていました

この広い空間を独り占めできたことに感謝・感謝
通年なら特等席に座って写真を撮るのは順番待ちになるそうです










牡丹の間の床の間には、縦横2.3メートルの巨大な「桃」の書が飾られていてます
こちらは書道家・万代香華氏によって揮毫されたもの
桃は邪気を払い、不老長寿を与える縁起の良い植物といわれています












入口近くには高さ3.5メートル・重さ50キロの巨大な「傘福」
「傘福」とは、山形県酒田市周辺のつるし飾りで、"日本三大つるし飾り"の一つ
小槌・亀など、999個もの縁起の良い飾り物がつるされていて
見ているだけでご利益がありそうなつるし飾りでした











「幸せをもたらす傘福」
このつるし雛は宝づくしで作られております。本来は門外不出でありますが、山形の酒田市の方々がこの豪華な生地(金襴)で
江戸時代の傘福を復活させたいという思いと可睡斎が多くの方々にこのすばらしいつるし飾りを見てもらいたいと思いが一致し
生地を可睡斎が提供し、傘福くらぶが十二人で半年かけて作り奉納していただきました。
(高さ3.5M・飾りの数999個・重さ50Kg)
名札に書かれていました↑









日本三大つるし飾りとは
福岡県柳川市の「さげもん」
山形県酒田市の「傘福」
静岡県東伊豆町稲取の「つるし飾り」
のことを言うそうです



歴史は詳しくありませんが
つるし飾りめぐりに行きたくなりました雛人形


次は瑞龍閣の1階に向かいます


雛人形 さるぼぼのつるし飾り雛人形
瑞龍閣1階

「瑞龍閣」の1階は6間あり、部屋ごとに、菖蒲・桜・梅・藤・鶴・龍を題材にした美しいふすま絵や欄間絵を楽しめます。
山口玲煕画伯は、瑞龍閣2階の天井画やこれらのふすま絵を40年もかけて完成させたそうです。
(トラベルJPより)



2,000体もの「さるぼぼ」も、可睡斎ひなまつりの名物のひとつ
つるし雛風に仕立てられ、色とりどりと赤色の2種類があります
「さるぼぼ」とは、“猿の赤ちゃん”という意味

昔から子宝や安産にご利益があるとされ、縁起の良い人形として親しまれています
(トラベルJPより)










傘福風に飾られたさるぼぼのつるし飾り
さるぼぼは、飛騨高山など岐阜県飛騨地方で昔から作られる人形です













高山のお土産として買ったことがありますが
つるし飾りとして見たのは初めてです













長い人生を一生懸命登っていく姿のように見えるのは
私だけでしょうか…













さるぼぼの他
かわいい和紙のつるし飾りもありました













二間続きの隣の部屋には
男の子の誕生を祝って志太天神(右上)
京都製檜皮瓦葺白木御殿雛(右下)
などが特別展示されていました











「一期一会」
大切にしたいですね




次は室内ぼたん庭園に向かいます



雛人形 室内ぼたん庭園雛人形



可睡斎は「花の寺」としても名高く特にぼたん苑が自慢です。
本来の見頃は4月中旬~5月上旬ですが
新年を新たな気持ちで迎えた皆様に喜んで頂けるよう、
1月1日から室内ぼたん庭園をひなまつりと合わせて開催しています。

開催期間中は、約20品種、70鉢のぼたんが常時見頃となっていて、華麗に咲くぼたんを鑑賞することができます。
(一部可睡斎HPより)







/

「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」
ということわざは、美人の姿や立ち振る舞いを花に見立てて形容しています。
芍薬はすらりと伸びた茎の先に綺麗な花を咲かせ、牡丹は枝分かれした横向きの枝に華麗な花をつけ、
百合は風に揺れる様が美しいと言われるので、
「芍薬は立って見る、牡丹は座って見る、百合は歩きながら見るのが一番美しい」という説もあるそうです。
ぼたんが飾られている瑞龍閣は、昭和12年に建築された、総檜造りの二階建ての建物。
安土桃山時代の書院風造りで、国の登録有形文化財でもあります。
一鉢一鉢ゆっくりと愛でていると、高貴な香りがふんわりと鼻孔をくすぐります。
(可睡斎HPより)






季節がら華やかな花を愛でることが少なく
一足先に春の訪れを感じながら観賞させていただきました













可睡斎のぼたん苑は3000坪の敷地に150余種
約2000株もの牡丹が咲き誇ります













凍りつきそうな季節にコロナで凍りつきそうなメンタル
この空間で少しだけ解かして
春になったらまた屋外で咲く牡丹を見に来ることにしましょう



次は玲和の庭室内展示(隣の部屋)です



雛人形 玲和の庭室内展示雛人形

瑞龍閣1階の最後の間
そこには本来玲和の庭に飾られるひな人形が今年は室内に飾られていました
室内展示になったのは新型コロナウイルス…のための縮小のようです
物語仕立てになっている色々な場面が描かれていました

テーマは
平安朝の披露宴



↑平安時代の華やかさをイメージしています














右大臣・左大臣も楽しそう…














能の舞台もリアルに表現されて
平安時代に引き込まれそうです








テーマは
可睡斎オリジナル雛



当斎の御祈祷の様子を、お雛様を用いて表現しました。
お坊さんの法衣は可睡斎職員の方々が、飾付の小物などは僧侶の
みんなで創意工夫しました。
多くの方々が、火災消除、身体健全などを願い御祈祷されており、
秋葉三尺坊大権現様の御加護を授かっておられます。
どうぞ皆様も、切なる願いの成就の為、秋葉様にお参りください。
御祈祷をご希望される方は、総受付へお申し出ください
(名札に記されていました↑)







正式には曹洞宗秋葉総本殿可睡斎(あきはそうほんでん・かすいさい)














室町時代初期の1400年頃、如仲天誾(じょちゅうてんぎん)禅師によって開山された
東海屈指の禅の大道場です














徳川家とも縁が深く、
火防総本山、秋葉総本殿と称され全国秋葉信仰の総本山です。


ご紹介したのはごく一部ですが
とてもユニークなひな飾りでした










今年は縮小されたひなまつりイベントでしたが
はじめての可睡斎は想像以上に広くて厳か、そして華やかでした
座禅体験や写経、精進料理も予約でいただけるようですが
観光と自粛の狭間で揺れる中
来年はいつもの年であってほしいと願いながら
可睡斎を後にしました



帰りは石雲寺に立ち寄り
節分草を見に行きました